「早寝、早起き、朝ごはん」
生活の基礎として、よく耳にする標語ですが、なかなかその通りにはいかないのが現状です。
ライフスタイルの変化や、子どもたちを取り巻く環境も、この言葉が言われ始めた頃とはずいぶん違います。
でも朝ごはんがとても重要なのは今も昔も変わりません。
塾などで寝るのが遅くなって、朝起きられない。夕飯も遅くにとったから、お腹もすいていない。じゃあ、朝ごはんは抜きで学校に行こう。そんなことが続いているうちに、朝ごはんを食べないことが習慣になったりしていませんか。
これ、とても危険です。
たとえ遅くにとったとしても、夕飯で得たエネルギーは、睡眠時に消費されて、消費しきれなかった分は貯蓄(脂肪)に回っているんです。なので朝ごはんを食べなければ、午前中の活動にすぐ使えるエネルギーが全くない状態で一日がスタートしてしまいます。
「脳は大食らい」って言葉を聞いたことはありませんか。
脳を動かすには大量のブドウ糖が必要で、そのブドウ糖はパンやごはんなどの炭水化物を分解(消化)することで得られます。
授業の大半は午前中にあります。朝ごはんを食べてこなかった身体には、大食らいの脳を満足させるだけのブドウ糖がありません。さて、どうなるでしょう。
文科省のホームページなどでは、朝ごはんを必ず食べる子と、まったく食べない子の間には、明らかな学力の差があるというデータを見ることができます。
理想の朝ごはんは「炭水化物」+「タンパク質」+「ミネラル」がそろっていること。
なんて言われると身構えてしまいますが、ようはこれ、上のイラストのようにパン(炭水化物)+ソーセージ(タンパク質)+レタスとミニトマト(ミネラル)でいいんです。ソーセージをハムに変ればフライパンも汚さずに完成しますし、このくらいなら子どもたちが自分で用意することもできますよね。
お菓子のようで敬遠されがちですが、シリアル(炭水化物)+牛乳(タンパク質)なんかもいいですよ。何か果物(ミネラル)もつければ完璧です。
今まで食べる習慣のなかった子に、いきなりこれ全部は無理だというなら、まずはバナナ1本からでもいいんです。
まずは「朝ごはんを食べる」ことを当たり前にしませんか。
少しでもそのお手伝いができれば良いなと思い、今後、こちらのコーナーで簡単にできる朝食メニューをご提案していきます。